時計をなくして 私たちは 歩き続けた 針のような風が吹きすさぶ 砂浜を お互いの小指を絡めながら
私たちは 歩き続けた どこまでも どこまでも この世界が 闇にくるまれるまで
別れの時のまぶしさに 目が眩むまで 一緒にいたくて 寄り添っていた私たち
時計をなくして 私たちは 歩き続けた
手に入れた 最後のひとときに 一緒に痛くて ふるえていた私たち